船長の独り言

ようやく春、一気に走り抜けたゴールデンウィーク

月は替わって5月1日、南西の風が強く未だに冬の雰囲気。
「またここか~」風向きによって入れる磯は決まってしまいます。
見慣れた景色、頬で感じる冷たい風。
日中はとっくに半袖で過ごせるはずなのに、レインウェア上下着用。
5月の連休はどうなってしまうんだろう?と正直相当不安でした。
天気概況では「暖かく穏やかな陽気」と・・・。
本当だろうか?
今年の天気は本当に不安定で一般的にお花見シーズン!春満開!といわれる4月に入ってからも定期船は何度も欠航していますから・・・。

ようやく春、一気に走り抜けたゴールデンウィーク

しかし、春は突然、猛スピードでやってきました。
いじけていた草花が一気に芽を出したのもこの日からです。
渡船客は毎日数十名、ダイバー、イルカウォッチング、自然ガイド・・・。
遅ればせながらのシーズン開幕を誰もが感じたはずです。
久々に渡船する三本岳、どこがいいのか?潮の向きは?ドキドキです。
毎日のように様々なドラマが展開されます。
そうなるために一番必要となる条件は・・・激流でもありません、少人数でとある磯を占領することでもありません。
「良い凪であり、良い天気であり、1日中安全で釣りができること」
これが一番大切です。ガツガツ焦ることない釣りにつながります。
釣果だけに目を向けるのではなく、自然の恵み全体に感謝しながら釣りをする。
このことが気持ちの余裕をもたらし、危険上誤った判断を防ぐことにもなり、ゴミも散らかさなくなることで自然を保つことにもなるんだと思います。

ようやく春、一気に走り抜けたゴールデンウィーク

我々釣りを商売にしているものにとって、天気は生命線であり、釣果によっては株価のようにお客様の数は大幅に変動します。
特に大型連休ともなると期待半分、不安半分で直前になると毎日天気概況を凝視します。
もちろん、毎日お客様が沢山来てくれるに越したことはありませんが、そこがジレンマ。
「こんな時化に来てもらっても釣りにならないな」「止めさせた方がいいな」・・・となります。
「定期船が着かなそうだな」「日程を変更できるか連絡して見よう」・・・となります。
いずれにしても収入源が途切れるわけですから、人数によっては大打撃となります。
しかし私自身も一方では釣り人であり、毎年沖縄、トカラ、鹿児島など色々と出掛けるなかで天候に泣かされた経験も沢山あります。
「残念・・・」「でも自然のことだから誰のせいでもない、仕方ない・・・」
その都度思うものです。
だからこそ、三宅島で天候に恵まれなかったお客様の気持ちはある程度共感できます。
要は楽しんでもらえるか?もう二度と来たくない!と思われるかどうか?ということに尽きます。
そこが大切なところではないでしょうか?

ようやく春、一気に走り抜けたゴールデンウィーク

沢山の笑顔が溢れたゴールデンウィーク、三宅島の海はそれなりに応えてくれました。

ようやく春、一気に走り抜けたゴールデンウィーク

釣れても釣れなくても「天気だけは最高なんだけどね~(笑)」と皆さん笑っておりました。

今年に入って初めて盛り上がった感のある三宅島でした。
これから春から初夏にかけては天候も安定し、大物も狙えるシーズンに突入します。
皆様ぜひ三宅島へ足を運んで下さいね。

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